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発達障害

発達障害とは

発達障害とは、脳機能がアンバランスに発達するなど、先天的に脳の発達が通常とは異なることで起きる様々な症状により日常生活に支障が出てしまう疾患です。幼少期からその傾向がみられる事が多いですが、大人になってから発覚する事もあります。

発達障害は、自閉症スペクトラム障害(ASD)、注意欠如・多動性障害(ADHD)、学習障害(LD)があります。発達障害の患者さんの脳は、記憶、思考、計算、学習、言語、判断などの能力が偏っていると考えられています。そのため、ある分野においては高い能力を発揮しますが、違う分野においては極端に苦手という状況になり、得意な事と苦手な事の差が大きく、日常生活に支障をきたします。

発達障害を完治させる治療はありませんが、治療により、支障が出ている症状を緩和させていく事はできます。

このページでは、自閉症スペクトラム障害(ASD)、注意欠如多動性障害(ADHD) の概要について説明するとともに、症状、原因、治療法について分かりやすく解説します。

自閉症スペクトラム障害(ASD)

自閉症スペクトラム障害(ASD)とは

コミュニケーションの障害、限定的な興味や活動、反復的な行動がみられます。幼児期に健診での指摘や保護者などが気付くケースが大半ですが、成人になってから発見されることもあります。100人に1~2人の方が疾患を持っており、女性よりも男性の方が4倍多いと言われています。

自閉症スペクトラム障害(ASD)の症状

  • 人の気持ちを理解する事が苦手で空気が読めないと言われてしまう
  • 冗談が理解できない
  • 表情や目配せだけでは、相手の意図することが読み取れない
  • 興味があることのみを一方的に話し続ける
  • 興味や関心が狭い
  • こだわりが強い
  • 音に過敏
  • 言葉の出始めが遅い
  • 目線を合わせない
  • 人見知りをしない
  • 相手の言葉をオウム返しする

自閉症スペクトラム障害(ASD)の原因

自閉症スペクトラム障害(ASD)の原因は完全には解明されていませんが、脳機能の発達過程における様々な要因が関係していると考えられています。先天的な脳機能障害とも言われており、家庭などの環境が発症に影響される事はないと言われています。

自閉症スペクトラム障害(ASD)の治療法

自閉症スペクトラム障害(ASD)の治療法には、薬物療法行動療法、環境調整があります。

薬物療法

いらいら感などの症状を抑えるために、抗精神病薬を使用することがあります。抗精神病薬は主に統合失調症に使用される薬ですが、自閉症スペクトラム障害(ASD)のいらいら感にも効果的と言われています。症状によっては抗不安薬や睡眠薬を使用することもあります。

行動療法、環境調整

小児の患者さんでは、コミュニケーションの発達を促すための療育をし、適応能力を伸ばしていきます。これによって、環境が変わる事に対する不安も減少していくようになり、苦手な集団活動への参加意欲も徐々に高まっていきます。思春期以降の患者さんは、まずストレスや生活上の変化の有無を調べ、原因がわかれば、環境を調整していきます。

注意欠如・多動性障害(ADHD)

注意欠如・多動性障害(ADHD)とは

不注意、多動・衝動性がみられます。たいていの場合、症状は3歳までにみられるようになりますが、診断されるのは幼稚園や小学生に入ってからです。この症状を放置したままでは学習や友人関係に支障がみられるようになります。男性の方が女性より多く、小学生における注意欠如・多動性障害(ADHD)の割合は7~8%と言われています。

注意欠如・多動性障害(ADHD)の症状

  • 集中する事ができない、もしくは続かない
  • 物を忘れる、あるいはなくす
  • 約束事が守れない
  • じっとしていられず、貧乏ゆすりなどをして落ち着かない
  • 授業中でも動き回る
  • 試験でケアレスミスが多い
  • 早口、おしゃべり
  • 人の話が終わる前に話をする

注意欠如・多動性障害(ADHD)の原因

注意欠如・多動性障害(ADHD)の原因は完全には解明されていませんが、脳内のノルアドレナリンという神経伝達物質が不足することが原因ではないかと言われています。遺伝性があり、遺伝率は75%と言われています。食品添加物、着色料、保存料、砂糖も多動に関与している可能性があると言われていますが、明らかにはされていません。

注意欠如・多動性障害(ADHD)の治療法

注意欠如・多動性障害(ADHD)の治療法の治療法には、薬物療法環境調整があります。

薬物療法

コンサータという中枢神経系の精神刺激薬や、非精神刺激薬のストラテラやインチュニブという薬を使います。

環境調整

勉強をしやすくするために机の週に集中を妨げる物を置かない、こまめに休憩をとって飽きさせないなどといった周囲のサポートも必要です。ただ注意することは、自己肯定感の低下に繋がったり、他の精神症状に影響する可能性があるため、周囲の理解が大切です。

発達障害かもしれないと感じたら、ご相談下さい。

※当院ではコンサータを処方できる医師がいませんので、ご了承ください。

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